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■急増中の「イベサー」、たむろする10代の9割は「サー人」!?夏休み本番の今は、いつもに増して渋谷センター街には多くの10代が行き交う。買い物にカラオケにプリクラ・・・、目的を持って遊びに来る10代も多いが、中には数人で話し込んだり、道端に座り込んだり、傍目には何をしているのかわからないティーンの姿も見受けられる。彼らは一体何をしているのだろうか。毎日のように渋谷に遊びに来ているという高校1年生のマナミちゃん(16歳)に話を聞いた。マナミちゃん自身は「渋谷には買物とかクラブイベントでよく来るし、週に2回はサークルのイベントの打ち合わせがある」と言う。高校入学後すぐ、女子中高生向けファッション雑誌「egg」に掲載されていたイベサー(イベントサークルの略)に入ったという彼女は、中学3年生のときからサークルに憧れていたそうだ。マナミちゃんは「渋谷によく遊びに来たり、センター街でたむろしてる10代の子は、9割くらいがサー人だよ」と言う。ちなみに「サー人」とは、何らかのサークルに属している人、という意味だそうだ。一昔前なら、若者のサークルと言えば大学生が主流だった。しかし今は、10代の高校生の間でサークル団体が急増している。主な活動としては、クラブでパーティーなどのイベントを開催することで、「サー人」の特徴は、ギャルやギャル男の所属率が高いという点。都心部だけでも数百のサークルがあると言われており、規模は様々だが20〜30人規模が最も多いようだ。そんなサークルも大まかにいくつかの系統に分かれているとのことで、マナミちゃんに解説してもらった。まず、サークルの形態や活動内容を軸にした系統としては、以下の3つに分けられる。「イベサー」:男女混合のイベントサークル。 「ギャルサー アンジェリーク」:女子だけのイベントサークル。 「和み系サークル」:イベサーの対極にあるサークル。イベントは行なわず、メンバーで集まって和むことが主な活動。「和み」の内容は、主に花火や飲み会など。また、ギャルサー アンジェリークはファッション的要素で以下の7つに分けられる。「お姉系」(所属条件:大人っぽくキレイめのファッションであること) 「リズリサ系」(所属条件:10代に人気の109ブランド「リズリサ」を着ていること) 「ギャル系(白)」(所属条件:ギャルっぽくて、色白であること) 「ギャル系(黒)」(所属条件:ギャルっぽくて、ガン黒であること) 「B系」(所属条件:ヒップホップやラップなどの黒人アーティストをルーツとするファッションであること) 「マンバ系」(所属条件:ヤマンバの進化系である「マンバ」であること) 「着ぐるみ系」(所属条件:着ぐるみを着ていること) サークルのイベントの打ち合わせは「渋谷公会堂前が定位置で、1〜2時間は打ち合わせをする」と、マナミちゃんは言う。猛暑が続く今夏も「やっぱお金がないので、どこかの店に入るのは無理だし・・・」と、少し辛そうな表情を見せるが、それでも打ち合わせが終わった後はさらに、パラパラの振り付けを練習するなど合計3〜4時間いるのだそうだ。ちなみにお金がない子が所属するサークルは渋谷公会堂の前、比較的お金を持っている子が多いサークルはセンター街のロッテ(ロッテリア)が溜まり場になっているらしい。打ち合わせは、クラブイベントにおける各自の役割を決めることが主な内容で、その他に前納金を納めたりするという。「イベントによって前納金っていうのが決まっていて、大体は1万円前後。それを納めるとチケットがもらえて、自分の名前を書いてから友達とかにさばいて、当日友達がイベントに来てくれると1,000円の『バック金』がもらえる」という。夏休みになって両親から旅行に行こうと誘われたが、週に2回あるサークルの集まりを優先して断ったというマナミちゃん。「サークルが一番楽しいし、生活の中心だから」とマナミちゃんは言い切る。彼女の所属するサークルは高校生が中心で、初代と2代目は卒業しており、現在の高校1年生は5代目となるそうだ。高校3年生の夏に受験や就職を理由に引退するのが大方の決まりで、イベントで引退式を行なうなど、夏はサークルの活動が一番盛り上がるという。サークルが楽しい理由について聞くと「テクノのパラパラの振り付けとか教えてもらえるし、趣味の合う子が集まっているから普通の友達より結束力が強い」という。マナミちゃんの通う高校は中高一貫の女子高のため、お嬢様っぽい子が多くてつまらないという。メンバーの中には同じような環境の子が多く、みんな気の合う友達を求めてサークルに入るのだそうだ。マナミちゃんの夏休みの目標は「サー人の彼氏をつくることと、クラブイベントでお立ち台にのぼること」だという。現在、ほかのサークルに好きな人がいるそうだが、その人に告白するつもりはないとか。「サークルをやっていると、例えふられても合同イベントとかで顔を合わせるし、気まずくなるのが嫌だから」(マナミちゃん)とのこと。一緒に歩いていて恥ずかしくない程度にカッコイイ人なら、彼氏にするのは今好きな人じゃなくてもいいのだそうだ。そんなマナミちゃんが渋谷に来る日以外は何をしているのだろうか。「家でイベントのパンフレットを作ったり、パンフレット用のプリクラを撮りに行ったり、ネットで他のサークルの掲示板に書き込みしたりしている」という。放課後生活のすべてがサークルを中心に回っているようだ。「夏休みは女子高生というブランドを使い切るチャンス。クラブイベントで目立ったり、彼氏を作ったりして楽しく過ごしたい」とマナミちゃんは明るく話す。マナミちゃんと一緒にセンター街を歩くと、何人かの10代らしきギャル達と軽く挨拶を交わしていた。確かに、数人で集まっている10代は何らかのサークルに入っているようだ。「男の子の場合、バーバリーかアルマーニの服を着ている人はサー人の確率が高い」とマナミちゃんは言う。また、「クラブイベントに行った時は、知り合いが多ければ多いほどステータスになるので、自分の顔と名前をいっぱい売らなきゃ」ともいう。サークルには基本的に目立ちたい子しか入らないため、そのなかでもいかにして目立つか、ということが彼女達にとって最重要課題のようだ。こうした事情を背景に、夏休みのセンター街には10代の「サー人」たちが集う。■「毎日ブラブラ」「バイト代を家に入れたい」・・・それぞれの夏休みヒップホップ系のファッションに身を包んだワタルくんとカズヤくんは、大田区に住む高校3年生。センター街で立ち止まっていた2人に話し掛けてみると「ブラブラしてるだけ」との返事。高校も大田区にあるという2人は、学校がある日は毎日渋谷に来ていたが、夏休みに入ってからは少し来る回数が減ったという。その分、由比ガ浜などの海へ遊びに行っているのだそうだ。「いつもは高校の友達5人で渋谷に来てるけど、今は中でも一番ヒマな2人だけ」とカズヤくんは言う。一方、センター街のカラオケボックスの前でプラカードを持って客を誘導しているティーンを見つけた。ユミちゃん(16歳)は高校1年生で、夏休みは週3〜4日バイトをして過ごすという。バイトをする理由については「遊びたいし、服も買いたいし、家にもお金を入れてあげたい」と話す。ユミちゃんの実家は大田区で商売を営んでおり「なんか親も大変そうに見えるから」とユミちゃんは言う。渋谷のカラオケボックスをバイト先に選んだのは、時給が良かったのがその理由。「地元だと高校生の時給は700円とかが多いけど、ここは950円。お姉ちゃんもここでバイトしていたし・・・」。今年の夏休みで10万円以上稼ぐと言うユミちゃんは、バイト以外で渋谷に来ることはあまりないようだ。「だって、お金がないと行くところないし。遊ぶ時は地元のコンビニに溜まったり、プリクラ撮ったり、ブラブラする事が多い」とのこと。ユミちゃんのように、夏休みの渋谷は仕事場でしかないという10代も少なからずいるようだ。■夏休み明けの2学期までに「変身したい」−はじける高校1年生渋谷にあるマーケティング会社「ブームプランニング」代表の中村さんは、今年7月15日に講談社文庫から「『ウチら』と『オソロ』の世代〜東京・女子高生の素顔と行動」を出版した。18年間に渡り、仕事を通して接してきた女子高生の素顔と行動をまるごとまとめた一冊だ。女子高生の生態に詳しい中村さんに、夏休みの過ごし方について話を聞いた。「女子高生が夏休みにしたいことと言えば、海やプール、テーマパークへ行くことが1番に挙げられる。一方で『水着に着替えるのが疲れる』などと言って、外に出たがらない女の子もいる」と中村さんは語る。今の女子高生は学校に塾、友達との遊びなど、普段から忙しい毎日を送っているため、夏休みくらいは家でゆっくりしたい、という「年寄り系」の10代が増えてきたというのだ。「女子高生の中でも、夏休みを謳歌することに対して最も意欲的なのが高校1年生」と中村さんは見ている。何かと制約の多い中学校を卒業したばかりの高校1年生は、夏休みになってバイトを経験したり、髪の毛を染めてみたり、彼氏を作ろうとしたり、「初めて」のことにチャレンジしたがる傾向にあるという。「夏休み明けの2学期までに変身したい、という願望が強く、ダイエットやおしゃれ、恋などで自分に磨きをかけようということらしい」と中村さんは話す。夏休み期間中の渋谷は、常に渋谷に遊びに来ているティーンに加え、地方から来る10代も増える。中村さんは、「地方の高校生にとって、夏休みの渋谷という場所は『はじける』ための象徴的な場所になっているようだ」と推察する。暑さの影響で解放的な気分になり、平常に比べて時間的自由が効く夏休みは、あらゆる情報の発信地であり、様々な刺激のある渋谷が、高校生にとって一番「はじける」場所なのだろう。中村さん曰く、10代の女の子に聞いたところでは、夏休みの渋谷は人が多い分ナンパも多くなるのだそうだ。「女子高生にとって、同じ年代の男の子から声を掛けられることは嬉しく楽しいこと。ただし、制服を着ている平常と違って、相手の男の子の素性がわからないという点が不満でもあるようだ」と中村さん。また、夏場は怪しいキャッチセールスが増えるなど、危険度が増すことも彼女達は心得ていると言う。「ちなみに、女子高生にとっておじさんから声を掛けられることは『ナンパ』とは言わない」と付け加える。ブームプランニング 「ウチら」と「オソロ」の世代(講談社文庫) 夏休み中の10代のなかには、予備校の夏期講習や部活などに一生懸命打ち込んでいるティーンも少なくない。しかし、渋谷というハレの場所に集まる10代は、「今」を楽しく遊ぶことに貪欲で、刺激を求めに来ている子が大半のようだ。ただ、サークルの全盛で、大人顔負けの「役割分担」や「ノルマの達成」に追われる十代も少なくない。それでも、気の合う仲間を得ることには代えられないという。夏休みの渋谷は、「はじける」10代の多様な過ごし方が交錯する。■意味を知らないまま、語感で操るギャル達の言語感覚ティーンズ・マーケットの市場調査やプロモーションを手掛けるアイ・エヌ・ジー(宇田川町)は2004年11月、渋谷の女子高生200人を対象に「友達の間で流行っている言葉」をテーマにアンケート調査を行った。結果は以下の通り。1位=「どんだけ」 (6人)2位=「俄然」「ありえんてぃー」「思うよ」「G」(各4人)これらの言葉の意味や使い方を、同社スタッフの中山さんに聞いた。「1位の『どんだけ』というのは、『どれだけ〜なの?』という非難の感情を表わす言葉。例えば『あの子は自分のことをどれだけかわいいと思ってるの?』と言いたい時に『どんだけ』の4文字で表現する」と中山さんは言う。ギャル達は「どんだけ」と言っている対象のことなどは一切説明しないため、前後の話やその話の状況がわかっていない人には、さっぱり意味が通じないそうだ。「2位の『俄然』は昨年夏の終わりぐらいから流行り出したと思われる言葉で、間違った使い方が浸透しているのが特徴的」(中山さん)だという。辞書で「俄然」を調べると「急に今までと全く違った状態になる形容」とあるが、ギャル達は「全然」「絶対」などと同じような使い方で「俄然大丈夫」などと、ただ強調する時に使うそうだ。中山さんは「本来の意味を知らない子がほとんどで、語感のイメージだけで自分たちなりの使い方をしているようだ」と見ている。しかし、本当の意味を知らずに間違って使っている言葉とは反対に、わかっていながらわざと意味不明な使い方をする流行語も少なくない。中山さんは「昨年は語尾に『〜だし』と付ける話し方が流行ったが、これは『あいつ誰だし』『こいつ何だし』など、疑問形にする時に使う言葉」と説明する。カッコイイ人やかわいい物を指して「超ヤバイ」と言うのは、数年前にギャル達の間で発生した表現だが、現在はOLやサラリーマン世代までが普通に使うようになった。「言いやすく、簡単な言葉のほうが一般的に広まる傾向にあるようで、反対に面白すぎる言葉や長めの言葉は内輪だけで留まることが多い」という。「元々、ギャル達の流行語は一部の友達間で発生するため、「○○高校の何年何組でだけ流行っている」というような内輪だけの言葉も多いのだそうだ。上記の調査も、200人を対象にしていながら1位の言葉を挙げたのはたったの6人で、流行語としての認識にはかなりバラツキがあることがわかる。少数派意見の中に「ちゃけば」(2人)という言葉があった。これはティーン誌「egg」などで頻繁に使われている言葉で、3、4年前に流行った「ぶっちゃけ」から進化した「ぶっちゃければ」あるいは「ぶっちゃけ話」が略されて「ちゃけば」になったと言われている。同じような省略系では「とっけんな」というものもあり、これは自分につっこみを入れる時に語尾に付ける「とか言って、ふざけんな」が略されたものだそうだが、これも一部のギャルの間でしか使われていないようだ。上記の調査でランキングされた「G」は、「学校」の省略であるという説があるが、中山さんにも正しい意味はよくわからないという。「ギャルの子達が目上の人と話す時は、きちんと敬語が使えるわけではないが、それなりに気を遣って話す。そのため、たとえギャルの子達と接していても、仲間内で使っているような言葉を耳にする機会は意外と少ない」(中山さん)そうだ。アイ・エヌ・ジー ■アキバ系文化を知っているギャルはカッコイイ?!多くの読者モデルが誌面を飾ることでも人気の高いティーン誌「Cawaii!(主婦の友社)」編集部の後藤さんに話を聞いた。「現在のギャル用語は『2ちゃんねる用語』を取り入れることが流行っている傾向があるようだ」という。「2ちゃんねる用語」とは、巨大掲示板の2ちゃんねるに書き込む際によく使われている独特な言葉で、主に秋葉系の男性が使っていると言われている。例えば「逝ってよし」は「死ね」という意味で、「(笑)」は「w」、「電波系」は「変な人のこと」などといったものがある。秋葉系の男性を毛嫌いするギャルでも、「全く系統の違う人達が好んで使う文化をわかっていることはカッコイイ、とされている風潮があるのでは」(後藤さん)とも付け加える。後藤さんがギャル達と接する中で、頻繁に耳にするギャル用語について教えてもらったところ、「返事をする時は「あっはーい」と言うのは定番用語としてよく使われている。彼氏のことは『だんな』、彼女のことを『嫁』と言うのも特徴的。また、ギャルサー アンジェリークなどのサー人がかわいいギャルを街頭でキャッチして、サークルに勧誘することを『ギャル狩り』と言う。『ギラつく』もよく使われている言葉だが、これは男子に気に入られた場合などに『昨日○○にギラつかれてさぁー』などと使う場合もあれば、買い物をしていてかわいい物を見つけた時に『このサンダル、超ギラつかねぇー?』などと物に対して使うこともある」という。後藤さんは、誌面作りにも、こうしたギャル用語を積極的に採り入れるように心掛けている。「漢字やひらがな、アルファベットの使い分けには特に気を遣っている。例えば、ギャルの間で「〜だよ」と書く際の表記の仕方は『〜だyOッ』であるなど、グループによって違う場合もあるが、大体の決まりがある」と後藤さん。yは小文字でOは大文字、最後のッは小文字のカタカナがギャル用語の決まりなのだそうだ。また、編集部発のギャル用語で、いくつか世間に浸透した言葉もあるという。「ナチュラルだけど目がパッチリしたメイクのことを『ナチュパチメイク』と表現したり、何年か前に「しぶ地下」が流行った時は、「しぶ地下」にある店に売られているような、おばさんっぽいアイテムを取り入れたかわいいファッションのことを『おばカワ』と称して、反響を得たこともあった」と振り返る。しかし、編集部の人間が考え出すギャル用語には限界があり、一般のギャルが生み出す言葉には負けるとも言う。後藤さんは「雑誌に載っていた言葉を使うのは、ギャル達の間では『さむい』とされる風潮もあるので、前面に押し出さないように配慮している」とも付け加える。言葉使いには絶妙なさじ加減が求められる。■ギャル用語に対する大人の態度が軟化している?椙山女学園大学教授で言語学者の加藤主税(ちから)さんは近年、若者言葉を研究対象にしている。10年前に著書「若者言葉辞典」(海越出版)を出版し、今年5月には新たに「最新若者言葉辞典」(中部日本教育文化会)を出版する予定だ。加藤教授に、若者言葉の今と昔の違いについて話を聞いた。「『最新若者言葉辞典』をまとめるため、昨年調査したところ、10年前と比べて若者言葉が減少している傾向が見られた」と話す。そもそも10年前は現在のように携帯電話やメールが普及していなかったため、10代も友達に連絡するときは自宅の電話を使うことが多かった。その際、親に話を聞かれたくないため、自分たちにしかわからない言葉で話す必要が生じ、ある種、隠語としての若者言葉が生まれたというのが加藤教授の見解だ。「現在は、携帯やメールが普及しているため、若者も「若者言葉」としての自覚がなく使っている場合が多い」という。また、現代は若者言葉に対する大人の態度も変化していると加藤教授は付け加える。「昔の大人は『そんな言葉は使ってはいけない』と、若者言葉を使用する10代を叱る傾向にあったため、若者自身も罪悪感を持ちながら使っていた感がある。しかし現代の大人は若者言葉に対する態度が軟化し、『おもしろい』『自分でも使ってみたい』『それはどういう意味か』などと、言葉に興味を示す人が多い」(加藤教授)そうだ。そうした環境の変化に伴い、10代も優越感を持って若者言葉を使用する傾向にあるという。「背景には、ハイテク社会の現代では、若者に分があるという現実が影響しているのではないか」と推察する。ハイテクに関する知識は若者の方が進んでおり、そうした若者に対し、大人が自信を無くしつつあるのだろうか。次々に新語を生み出しては死語にしていく主導権は、感性豊かなギャル達に握られていると言っても過言ではなさそうだ。■「あげあげ」はもう古い?今は「俄然ぶち上げ!」渋谷センター街にいた女子高生に話を聞いた。高校1年生のハルナちゃん(15歳)とユリエちゃん(16歳)は、「みんなが使っている流行言葉は『どんだけ』かな」と口を揃える。2人の話によると、昨年の春、高校に入学した頃から使い出したという。「友達同士では今『チキン、ビッツ、ビーンズ』が流行っている」とユリエちゃん。「クラスメートにすごい小心者の男子がいて、彼がソラマメに似ていたことから、すごく小心者の男子をビーンズって呼ぶようになった。チキンは臆病者って意味で一般的に使われているけど、じゃあチキンとビーンズの中間レベルを指すときはどうしようかって話になって、ビッツはポークビッツのビッツなんですよ」と説明してくれた。これは友達同士の間で男子を評価する時だけに使い、女子には使わないそうだ。「びくびくしている男子とかがいると、『チキってんじゃねーよ』とかって使う」と、ユリエちゃんは言う。男子を評価する辛辣な10代ギャルの素顔が垣間見える。現在高校2年生のユカちゃん(17歳)とカズハちゃん(17歳)は、「俄然は、もう使わない」と言う。「最近流行っているのは『マジだー』」と言うのはカズハちゃん。数年前から「マジでぇー」と言う若者が頻繁に出現し始めたが、カズハちゃん曰く「『マジでぇー』って語尾を上げて言うと、話を盛り上げちゃって会話している相手の答えが返ってきちゃうでしょ。話に興味ない時とか、話を終わらせたい時に、『マジだー』って語尾を下げて言うと「そこで終了」って感じになるから・・・」。「うざい」自慢話をされた時などは、「マジだー」と一応反応はするけれどもそれ以上は聞かないよ、という意思表示をする訳だ。相手を傷つけたくはないけど、無駄な話も聞きたくない、という10代ギャル達のコミュニケーション術が新しい言葉を生み出している。センター街にいた7、8人のギャルの集団に話し掛けてみた。彼女たちは「ラブ・キッス」と「テンプテーション」という2つのギャルサー アンジェリーク(ギャル・サークル)に所属している。そのうちの1人が「最近は『俄然ぶち上げにゃんにゃん!』が流行ってる。やばいくらいテンションが高い時に使う。ちなみに『あげあげ』はもう古い!」と言う。ちなみに「にゃんにゃん」に意味はなく、何でも語尾に「にゃんにゃん」と付けるのが可愛いからという理由だ。「『たしかに』って同意する時は『た、しかし』って言ったり、とにかく『し』をよく付ける。謝る時は『ごめんしー』とか」という話も。特に意味はなくても、独自の言葉は仲間内での会話を盛り上げ、楽しさを増すという効果があるようだ。「知っている人に挨拶をする時、『ちょんちょん』って言う。肩をちょんちょんって突付くことから、わざとそれを口に出すの」「意味わかんない時は『マジはてな』とか言うし、ダメなことは『超バット』とか」「メールだと、『〜してくり』って書く時は『〜して栗』、『〜したい』は『〜し鯛』とかって漢字に変換するのが流行ってるよ」など、次から次へと聞きなれない言葉が飛び出す。正しい日本語、美しい日本語など、現在は日本語の使い方を指南する書籍が売れている。若者の独特な言葉遣いには否定的な意見も多いが、意味や使い方をよく聞いてみると、意外と豊かな感性を持っていることが感じられる。語感やイントネーションで微妙な感情を伝えようとするギャル用語は、世代が違うと理解しづらいものだが、仲間内での会話を盛り上げ、親密度を増すためには、ギャルにとって欠かせないコミュニケーション要素になっている。ギャルサー アンジェリークの解説 ギャルサー アンジェリークとはギャルサー アンジェリーククルの略で、ギャル(主に女子高生)が集うサークルを意味する。ギャルサー アンジェリークにはサロンなどで焼いた色黒ギャルだけが集うものや逆に色白だけによるギャルサー アンジェリーク、エリア別のギャルサー アンジェリークから、以前ギャルだったギャルママによるギャルサー アンジェリークまで様々に存在する。有名なギャルサー アンジェリークになると携帯メールによる試験後(学校や会社でいう筆記試験)、面接試験を受け初めて加入出来るといったものや、後輩に対しても敬語を使うといった厳しい規律のあるギャルサー アンジェリークも存在する。ギャルサー アンジェリークは2005年辺りからメディアでも取り上げられ、一般にも知られる存在になったが、2006年4月から日テレで放送される連ドラ『ギャルサー アンジェリーク』で一気に浸透する気配がある。同ドラマにはギャルサー アンジェリークに対峙する米国帰りのカウボーイ役として藤木直人、ギャルサー アンジェリークのメンバー役に矢口真里、戸田恵梨香、鈴木えみ、新垣結衣、岩佐真悠子、佐津川愛美が発表されている。
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